市販薬が効かない血小板減少性紫斑病とジスロマック

特発性血小板減少性紫斑病は、原因となる他の病気や医薬品の服用などがないにもかかわらず、血液中に存在しているはずの血小板の数が減少してしまうという病気です。血小板は、出血したときに血を固めて止めるはたらきをもつものですが、この血小板が少なくなることによって、歯茎からの出血、鼻血、血便、月経過多、さらにひどい場合は脳出血といった、体のさまざまな部位で出血しやすくなる症状を呈します。この病気は、本来であれば体内に侵入した細菌やウイルスに対抗するための抗体が、あやまって血小板を破壊してしまうことが原因とみられていますが、くわしいことはよくわかっておらず、国の難病指定を受けています。
さて、胃には胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因となるピロリ菌が住み着いていることが多く、胃カメラなどの方法で、このピロリ菌の状態は明らかになります。ピロリ菌に対する抗体は、実は血小板に対する抗体と共通している要素があり、ピロリ菌を除去することができれば、血小板減少性紫斑病患者のおおむね半数程度は、血小板の数が回復するとされています。しかし、薬局で手軽に購入できる市販薬の整腸剤などでは、このピロリ菌を除去することは難しく、市販薬以外の、さらに強力な成分を含んだ医薬品が必要となります。
たとえば、ジスロマックはマクロライド系抗生物質の一種ですが、幅広い細菌類に対する抗菌作用が認められています。そのため、ジスロマックの効果・効能には、特発性血小板減少性紫斑病患者のピロリ菌対策も掲げられているほどです。市販薬とは違って、ジスロマックを入手するためには医師の処方箋が必要とされているため、担当医師と相談の上で、その指示にしたがって服用することになります。